朝起きたときに突然、腰の痛みを感じたことはありませんか?
腰痛は人口の約80%が経験すると言われており、子どもでない限り多くの人が一度は経験する身近な症状です。
実際、腰痛で医療機関を受診する人の数は年々増加しており、年間で300万人を超えています。高齢化社会の進行により、体の平均年齢が上がることで患者の割合も増加していると考えられます。
突然の腰痛、「腰椎椎間板ヘルニア」とは?
腰椎椎間板ヘルニアとは、背骨(脊椎)の間にあるクッションのような役割を持つ「椎間板」に異常が起こることを指します。このクッションは「ディスク」、または日本語で「椎間板」と呼ばれます。
椎間板の役割とは?
椎間板は外側と内側で構成されており、外側は硬い繊維組織、内側はゼリー状の柔らかい物質でできています。椎間板は背骨に加わる衝撃を吸収し、私たちの身体を支える働きをしています。
しかし、加齢や腰への過度な負担によって、ゼリー状の内側の水分が失われて硬くなり、外側も弱くなってしまいます。症状が進行すると、外側の繊維輪が破れて、内側の「髄核」と呼ばれるゼリーが飛び出し、神経を圧迫して痛みを引き起こします。¹ これが「腰椎椎間板ヘルニア」です。
ヘルニアの初期症状は?
腰の痛み、足のしびれ、放散痛(放射状に広がる痛み)
ヘルニアは進行すると強い痛みを伴うため、初期段階での対処が非常に重要です。
初期症状としては、
- 腰の痛み
- 足のしびれ
どの椎間板が損傷しているかによって、腰の痛みが中心か、足の痛みが中心かが変わります。「放散痛」とは、腰やお尻から太もも・ふくらはぎ・足の甲・足裏にかけて広がる痛みを指します。²
もし、放散痛・脚のしびれ・腰痛を感じた場合は、初期のヘルニアを疑うべきです。両足に痛みがある、また足首や足裏を動かしにくいといった症状がある場合は、早急に病院での診察を受けることをおすすめします。³
腰痛の原因とは?
急性腰痛の原因は明確には分かっていませんが、多くの場合、脊椎周辺の筋肉や靭帯の炎症によって生じる痛みであるため、その炎症を引き起こす原因に注意することが重要です。
- 緊張や椎間板の損傷
- 脊柱管狭窄症
- 外傷や骨折
- 胃腸や腹部の血管異常
- 腎炎、骨盤炎など脊椎周囲の炎症
これらが原因となることもあります。
突然の腰痛への対処法は?
朝起きたときに最もよく起こる急性腰痛は、一日のスタートを台無しにすることもあります。
以下の4つが対処の基本です:
- 消炎鎮痛剤を服用して安静に横になる
- 腰痛が起こる前の行動や姿勢を思い出し、再び取らないようにする
- 病院でヘルニアの有無を確認してもらう
- 痛みが2週間以上続く場合、MRIやCTなどで精密検査を受ける⁴
腰痛のあるときは、日常生活での正しい姿勢を意識することが最も大切です。以下の3つの正しい姿勢を確認してみましょう。
腰痛を和らげる正しい姿勢
- 横になるとき
仰向けで膝を軽く曲げ、膝の下に小さな枕を置くと腰への負担を軽減できます。
- 座るとき
背もたれに腰をしっかりつけ、足を床に平らにつけて座ります。膝とお尻の高さを同じに保ち、腰を深く背もたれに密着させるのが理想です。
- 立っているとき
左右のバランスを均等に保ちます。片足に体重をかけたり、足を貧乏ゆすりするのは腰に負担をかけるため避けましょう。
横になるとき、座るとき、立っているときのいずれにおいても、腰への圧力を最小限に抑えることが痛みを和らげるポイントです。
腰痛に効果的なストレッチ
腰痛時は血流をよくし、筋肉をほぐすことが重要です。30分に1回を目安に、軽いストレッチを行いましょう。
- キャット・カウストレッチ(Cat-Cow)
四つん這いになり、背中を上に丸めたり下に反らせたりする動作を繰り返します。
猫のポーズと牛のポーズを交互に行うことで、腰まわりの筋肉をゆるめます。
- 膝引き寄せストレッチ
仰向けで片膝を胸に引き寄せて数秒キープします。足のしびれや張りがあるときにも効果的です。
ここまで、Nightly(ナイトリー)と一緒に「朝起きたときに起こる急性腰痛」についてご紹介しました。睡眠の妨げになるだけでなく、日常生活まで崩す可能性がある腰椎ヘルニアには、日頃から気をつけることが大切です。Nightly(ナイトリー)は、睡眠の質を高めることで、翌朝をより良いコンディションで迎えるお手伝いをします。あなた専用のパーソナライズ睡眠ケアで、自分にぴったりの眠りをナイトリーと一緒に体験してみてください。