「寝ても寝ても疲れが取れない… いつも眠いのはなぜ?
季節の変わり目になると、疲労感や眠気が続くと感じる方が多くなります。こうした「寝ても寝ても疲れる」状態、実は甲状腺の働きと関係していることがあります。甲状腺は喉の前にある蝶の形をした小さな器官で、代謝や体温の調節に欠かせない役割を担っています。この甲状腺の働きが乱れると、体のだるさや眠気、気力の低下など、さまざまな不調が現れることがあります。
特に、甲状腺ホルモンの分泌が少なすぎると「甲状腺機能低下症」、多すぎると「甲状腺機能亢進症(こうしんしょう)」と呼ばれる状態になります。「しっかり寝ているのに疲れが取れない」「一日中眠い」と感じるときは、こうしたホルモンバランスの乱れが関係している可能性もあります。

毎日疲れが取れない原因①:「甲状腺機能低下症」
まず、「寝ても疲れが取れない」場合は甲状腺機能低下症(こうかしょう)の検査をおすすめします。
これは、甲状腺ホルモンの分泌量が不足することで起こります。
主な症状は以下のとおりです:
- 強い眠気と慢性的な疲労感
- 体の冷え
- 体重増加
- 乾燥肌
- 便秘
- 無気力
また、うつ症状などの精神的な不調が現れることもあります。原因としては、甲状腺そのものの異常に加えて、免疫の働きや遺伝的な要因が関係していることが多いとされています。症状をうまく管理するためには、医師の指導のもとでホルモン療法を行うほか、栄養バランスの取れた食事やストレスを溜めない生活を心がけることが大切です。軽い運動を続けることも、心身の回復を助けてくれます。
原因②:「甲状腺機能亢進症(こうしんしょう)」
もう一つの可能性として「甲状腺機能亢進症(こうしんしょう)」が考えられます。
これは甲状腺ホルモンが過剰に分泌されることによって起こります。
主な症状は:
- 神経過敏・イライラしやすい
- 不安感や興奮状態
- 急激な体重減少
- 頻繁な排便
原因には、免疫の異常、甲状腺結節、脳下垂体の異常、胸腺腫瘍などがあります。
治療には、医師による診断のうえで行う投薬治療(抗甲状腺薬)が一般的です。症状や状態に応じて、手術が検討されることもあります。また、治療とあわせて食生活の見直しやストレスの管理を心がけることも大切です。
甲状腺機能異常の原因は?
甲状腺の不調にはさまざまな要因が関係しています:
- 食生活の乱れ
- ストレス
- 環境的要素
- 遺伝
甲状腺の不調は、適切な管理と医師の診断によって十分にコントロールできる症状です。生活習慣を整え、正しい治療を続けることで、慢性的な眠気や疲労感も少しずつ改善していきます。
もし「最近なんとなく疲れが取れない」と感じるようであれば、無理をせず、早めに専門家へ相談してみてください。

まとめ
疲労感や眠気が続く場合は、甲状腺機能の異常を疑ってみることも大切です。甲状腺ホルモンの分泌量によって「甲状腺機能低下症」と「甲状腺機能亢進症」に分かれ、それぞれ原因や症状が異なります。そのため、正確な診断と検査には医師の診察が欠かせません。甲状腺の不調は、適切な治療と健康的な生活習慣によって十分に管理が可能です。慢性的な疲れや眠気を感じるときは、早めに専門家へ相談してみてください。もっと睡眠について知りたい方は、ナイトリーをチェックしてみてください。
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