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睡眠不足は風邪をひきやすくする?睡眠不足と免疫力の関係

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急に体がだるくなったり、喉がイガイガしたり――そんな「風邪のはじまり」は、ある日突然やってきます。つい薬に頼ってしまいがちですが、実は風邪の回復には日々の生活習慣が深く関係しています。今回は、風邪と睡眠の関係に注目し、予防や回復を助ける日常の工夫をご紹介します。


風邪の症状と原因は?

風邪は現代社会で最も一般的な健康問題の一つで、ウイルス感染によって引き起こされる上気道疾患です。主な症状は鼻づまり、咳、喉の痛みなどで、通常は1週間以内に自然と回復します。しかし、個人の免疫力や生活習慣によって、風邪にかかる頻度や回復速度には大きな差が出ます。


季節の変わり目に多い「喉風邪」

風邪の中でも「喉風邪」は、喉の痛みや炎症が強く出やすいタイプです。話したり食べたりするたびに痛みを感じることもあり、日常生活に支障をきたすことがあります。十分な休養と水分補給で改善することが多いものの、放っておくと症状が悪化したり、二次感染につながることもあるため注意が必要です。¹

では、なぜ睡眠不足だと風邪にかかりやすくなるのでしょうか?

睡眠不足が免疫力を低下させる理由

忙しい毎日の中で、つい睡眠時間を削ってしまう人は少なくありません。ですが、睡眠不足は免疫力を低下させ、風邪などのウイルスに感染しやすくなる原因になります。ある研究では、1日6時間未満の睡眠しかとらない人は、7時間以上眠る人に比べて風邪にかかるリスクが4倍以上高いという結果も出ています。つまり、しっかり眠ることは免疫力を守り、風邪を防ぐために欠かせない習慣なのです。

十分な睡眠が免疫力強化と風邪の回復に重要であることを表現したイラスト

風邪にかかりにくくなる最低睡眠時間は?

では、「十分な睡眠」とはどのくらいなのでしょうか?一般的には、成人の場合1日7〜9時間の睡眠が理想とされています。ただし、年齢や体調によって必要な睡眠時間は変わります。成長期の子どもや思春期の若者はより長い睡眠が必要で、一方で高齢になると自然と睡眠時間は短くなる傾向があります。

風邪を引いたときに、なぜしっかり眠ることが大切なのか?

風邪をひくと、体はウイルスと戦うためにエネルギーを温存しようとします。そのため、自然と眠気が強くなるのです。深い眠りは、体温を調整するホルモンの分泌を助け、ウイルスによって傷ついた組織を修復する働きをします。特に症状がつらいときは、部屋の温度と湿度を整えることが大切です。理想的な室温は18〜22℃、湿度は40〜60%ほど。こうした環境を保つことで、鼻づまりや喉の痛みなどの症状をやわらげ、より快適に休むことができます。


風邪による全身のだるさと睡眠の関係

風邪のひき始めに感じるだるさや倦怠感は、発熱や喉の痛みといった基本的な症状に加えて、全身の筋肉痛や強い疲労感を伴うことがあります。これは、体がウイルスと戦うために免疫反応を起こしているサインです。こうしたときは、しっかりと睡眠をとることが何より大切です。日中に眠気がある場合は、短時間の昼寝を取り入れるのも効果的ですが、30分以内にとどめて夜の睡眠リズムを乱さないようにしましょう。³

風邪を早く治す方法の一つである水をたくさん飲むことを実践している様子

風邪のときに楽になる寝方と環境づくり

頭を少し高くして寝ることで、鼻づまりを和らげ、気道を開くのに効果的です。寝室は暗く静かに保ち、適切な温度と湿度を維持することを意識しましょう。就寝の1時間前には電子機器の使用を控え、瞑想や読書などのリラックスできる活動を取り入れて、心身を落ち着かせることも質の良い睡眠に繋がります。

風邪を悪化させる睡眠習慣とは?

間違った睡眠習慣は、風邪を引きやすくする大きな原因になります。睡眠時間が不規則だったり、夜中に何度も目が覚めたり、寝る直前までスマートフォンやパソコンを使っていたりすると、免疫力が低下してしまいます。特にストレスと睡眠不足が重なると、体が慢性的に疲れた状態になり、ウイルスへの抵抗力が大きく落ちてしまうのです。

ナイトリーは、あなたの眠りをデータから見つめ直し、心と体を整えるパートナーです。日々の睡眠リズムを分析し、最適な睡眠時間や環境を提案することで、風邪の予防だけでなく、疲れにくい健康的な毎日をサポートします。今日からナイトリーと一緒に、眠りの質を高める習慣を始めてみませんか?

テーマ
参照
      Cohen, S., Doyle, W. J., Alper, C. M., Janicki-Deverts, D., & Turner, R. B. (2009). Sleep habits and susceptibility to the common cold. Archives of internal medicine, 169(1), 62–67.
      Prather, A. A., Janicki-Deverts, D., Hall, M. H., & Cohen, S. (2015). Behaviorally Assessed Sleep and Susceptibility to the Common Cold. Sleep, 38(9), 1353–1359
      Besedovsky, L., & Born, J. (2015). Sleep, Don't Sneeze: Longer Sleep Reduces the Risk of Catching a Cold. Sleep, 38(9), 1341–1342.
      Chimed-Ochir, O., Ando, S., Murakami, S., Kubo, T., Ishimaru, T., Fujino, Y., & Ikaga, T. (2021). Perception of feeling cold in the bedroom and sleep quality. Nagoya journal of medical science, 83(4), 705–714.
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