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生理と睡眠の関係:過眠や不眠の原因とは?

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生理期間中に過眠になったり、なかなか寝つけなかったりした経験はありませんか? 女性の体は、生理の前後や生理中にさまざまなホルモンの変化を受けます。 こうしたホルモンバランスの変化によって睡眠パターンが乱れたり、突然強い眠気に襲われることもあります。今回はナイトリーと一緒に、生理期間中に起こる睡眠の変化と、その対策についてご紹介します。

生理と睡眠の関係:科学的原理

生理中のホルモン変化で体温が上昇

生理中、女性の体はホルモンの変化を経験します。

特に「プロゲステロン」は生理後半に増えるホルモンで、体温を上昇させるため、睡眠の質に影響を与えます。

体温が上がるとなぜ眠りにくいの?

人の眠りは、浅い眠り(レム睡眠)と深い眠り(ノンレム睡眠)が交互に繰り返される仕組みになっています。深い眠りが長くなるほど疲れが取れやすくなり、睡眠の質も高まります。

しかし、体温が高い状態だと、浅い眠りから深い眠りに移行するまでに時間がかかり、睡眠の質が下がってしまいます。その結果、十分に休息が取れず、日中に強い眠気を感じることがあります。¹

生理中は約40%の女性がレム睡眠の減少を経験

生理期間中に増加するプロゲステロンは、深い睡眠であるレム睡眠の時間を減らすとされています。

日本のある研究では、女性の約40%がホルモン変化によって生理前後に睡眠障害を経験していると報告されています。また、アメリカの国立睡眠財団(NSF)によると、生理中の女性の約30%が体温上昇によって睡眠の質が下がり、眠りが浅くなると発表しています。

生理中の体の変化で眠れず、寝返りを打つ女性の姿

生理中に過眠になる理由

「普段より眠くなった気がする」

生理の時期になると、いつもより体が重かったり、強い眠気を感じたりしませんか?

そのせいで日中にうたた寝をしたり、夜に長時間眠ってしまったことがある方もいるかもしれません。

ですが、「長く眠った=良い睡眠」というわけではありません。もし生理によって眠気が強く出ているとしたら、ただの疲れではなく生理的な原因が関係している可能性が高いのです。²

過眠を引き起こす生理的な原因

ホルモンの変化:生理の直前や生理中には、抗ストレスホルモンが分泌されます。

このホルモンは、生理中に揺れやすくなる感情を落ち着かせる「アルロプレグナノロン」という物質に変化します。アルロプレグナノロンには神経を鎮める働きがあり、同時に日常生活の中で眠気を引き起こすこともあります。

睡眠の質の低下:大人の基準である8時間ほどしっかり眠ったあとでも眠気が抜けない場合、深い眠りの割合が少なかったり、睡眠の質が下がっていて疲れが取れていない可能性が高いです。

いびきや睡眠時無呼吸症候群、ストレスなどが、睡眠の質を下げる原因としてよく知られています。

とくに“生理前”に眠くなる理由

夜に十分寝たはずなのに、それでも眠かったり、長く眠ってしまったことはありませんか? それは「睡眠の質」が低くなっていて、体がしっかり回復できていないサインかもしれません。

とくに生理前に過眠傾向が強くなるのは、月経前症候群(PMS)によるものです。 PMSの時期は、普段より気分が落ち込んだり、疲れやすくなったり、お腹の張りを感じやすくなります。 その影響で睡眠の質が下がり、体がより多くの休息を求めるようになります。

さらにこの期間中は、体温の変化も起こりやすく、脳が軽く覚醒した状態が続いてしまうことがあります。 そのため、日中に疲れを感じやすくなり、より多くの睡眠を必要とするようになるのです。³

生理による過眠で、かえって体が疲れてしまった女性の写真

生理前後の眠気は、こうやって乗り越えよう!

薬物治療を除けば、睡眠の質を下げるホルモン変化を直接コントロールすることはできません。

しかし、睡眠の質を高める正しい生活習慣を実践し、睡眠をサポートする食べ物や飲み物を取り入れることで、効果的に対処することができます。

睡眠の質を高める4つの生活習慣⁴

規則正しい時間に寝起きする:体内の生体リズムが整えば、睡眠の質は自然と向上します。

朝起きたら日光を浴びる:日光は体内時計を調整し、体が活動的に動けるようサポートしてくれます。

睡眠を助ける中強度の運動をする:軽いランニング、散歩、屋内外でのサイクリングなど、中強度の運動を継続的に行いましょう。

良い眠りのために避ける食べ物・摂りたい食べ物

まずはじめに、コーヒーとお酒は避けましょう。コーヒーやお酒は睡眠の質を下げるだけでなく、入眠までの時間を延ばしてしまいます。カモミールティーのような代替茶はカフェインを含まないため、眠りにつきやすくしてくれます。また、レモングラスティーに含まれるシトラールやリナロールには鎮静作用があり、ストレスや緊張を和らげ、心理的な安定感を与える効果が期待できます。

最後に、睡眠の質を高める“キーアクション”は、ナイトリーと一緒に眠ることです。ナイトリーのモノラルビートは深い眠りの割合を増やし、睡眠の質を高めます。短時間の睡眠でも普段と同じように疲れが取れる実感が得られるので、生理前後の睡眠でお悩みの方にはナイトリーをおすすめします。

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参照
      Kim, Mi-hyun. (2013). The effects of isoflavone and theanine complex intake on premenstrual syndrome in working women [Master’s thesis, Chung-Ang University].
      Lee, Seung-hee. (2018). A randomized, double-blind, placebo-controlled clinical study for the development of customized functional health food products targeting estrogen receptor beta to help from the menopausal transition to postmenopause [Doctoral dissertation, Soonchunhyang University].
      Jeong, Da-ye. (2023). The relationship between sleep quality and premenstrual syndrome in female high school students [Master’s thesis, Kyonggi University].
      Baek, Ji-hyun. (2019). The relationship between sleep, job stress, and premenstrual symptoms among shift-working nurses [Doctoral dissertation, Seoul National University].
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