寝言とは?

寝言とは、その名のとおり、眠っている間に言葉を発する行為のことです。これは「睡眠時随伴症(パラソムニア)」の一種で、睡眠中に起こる非日常的な行動のひとつとされています。ただし、寝言は多くの人に見られるごく一般的な現象であり、通常は医学的な問題として扱われることはありません。¹
寝言をよく言うのは、どの年齢層?
寝言は多くの人に見られるものですが、特に起こりやすい年代があります。中でも3〜10歳ごろの子どもは頻度が高く、眠っている間に言葉を発することは決して珍しくありません。実際、この年齢の子どもの約半数が、睡眠中に何らかの発声をするといわれています。
一方で、大人になると寝言を言う人はぐっと減り、その割合は全体の5%ほどとされています。また、過去の調査では、子どものうち10人に1人以上が、週に数回以上、眠りながら話すような様子を見せていることも分かっています。²
寝言の原因は?

寝言は「夢を見ているときに起こるもの」と考えられることが多いですが、実際には睡眠の仕組みと深く関係しています。私たちの睡眠は、レム睡眠とノンレム睡眠を繰り返しながら進みます。夢を見やすいのはレム睡眠中で、このとき脳は活発に働き、記憶の整理などを行っています。一方で、体が夢の内容どおりに動いてしまわないよう、筋肉の動きは抑えられています。
ただし、疲労やストレスがたまっていると、この抑制が十分に働かないことがあります。その結果、夢の中で話している言葉がそのまま声として出てしまい、寝言になるのです。体調が優れないときや、仕事や精神的な負荷が続いているときに寝言が増えやすいのは、このためだと考えられています。³
年齢を重ねることも、寝言が増える要因の一つです。また、泥酔しているときや高熱が出ているときは、筋肉の働きがうまく保たれず、普段より寝言が出やすくなることがあります。こうした状態では、起きて会話しているかのように、内容のはっきりした寝言が聞かれることもあります。
一方で、言葉だけでなく、体を大きく動かしたり、手足を激しく動かすような様子が見られる場合は注意が必要です。そのような場合には、「レム睡眠行動障害」と呼ばれる睡眠障害が関係している可能性も考えられます。
遺伝的な要因も、寝言の原因として考えられています。ある研究では、同じ家族の中で寝言が頻繁に見られるケースがあることが報告されています。また、寝言は特定の心の不調と関係している場合もあります。心的外傷後ストレス障害(PTSD)を経験した人や、不安障害、うつ状態のある人にも、同様の傾向が見られることがあります。
寝言を改善する方法

多くの場合、寝言は一時的な疲れが原因で起こるもので、深刻に心配する必要はありません。ただし、大人になってから急に寝言が激しくなったり、眠っている最中に強い恐怖を感じて叫んだり、暴れるような様子が見られる場合は注意が必要です。こうした症状があるときは、睡眠の専門家に相談することをおすすめします。
また、寝言は本人だけでなく、一緒に暮らしている家族の睡眠にも影響を与えることがあります。気になる状態が続く場合は、周囲への影響も考え、早めに対応することが大切です。
寝言が気になって医療機関を受診すると、「いつ頃から寝言を言うようになったか」を確認されることがよくあります。そのため、受診前に家族にこれまでの様子を聞いておくと役立ちます。自分では自覚がなくても、実は子どもの頃から寝言が続いていた、というケースも少なくありません。その点も頭に入れておくと安心です。
寝言そのものを診断するための検査は、基本的に行われていません。ただし、寝言とあわせて別の睡眠障害が疑われる場合には、「睡眠ポリグラフ検査(睡眠時検査)」が行われることがあります。この検査では、眠っている間に体がどのような状態にあるのかを詳しく確認することができます。
なお、寝言だけを改善するための治療が必要になるケースは、ほとんどありません。
寝言を減らすためのポイント
寝言を減らすためには、まず生活習慣を整えることが大切です。日常的なストレスや強いプレッシャーをできるだけ溜め込まないよう意識しましょう。十分な睡眠時間を確保することに加え、就寝1時間ほど前にぬるめのお湯でシャワーを浴びると、心身がリラックスし眠りにつきやすくなります。
また、睡眠日記をつけることで、自分の睡眠リズムやクセを把握しやすくなります。寝言が出やすいタイミングや背景にある原因に気づくきっかけになることもあります。⁴
睡眠日記をつけるのが続かない、という方には、記録を代わりに行ってくれるナイトリーもおすすめです。寝つきにくさが気になるときは、モノラルビートによる音のサポートで、深い眠りを保ちやすくしてくれます。就寝時刻や起床時刻は自動で記録され、服用している薬や、コーヒー・お茶など睡眠に影響しやすい要素もあわせてメモできます。カレンダーで振り返ることで、自分の睡眠習慣を無理なく把握できるのも特徴です。
毎日の眠りを少しずつ整えたい方は、こうしたツールを上手に取り入れてみるのも一つの方法です。今夜も、穏やかな夜をお過ごしください。
