メラトニンの働きで、睡眠リズムを整える
「睡眠は最高の薬」と、一度は聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。私たちの生活において、睡眠は欠かせない大切な存在です。眠ることで、一日を通して疲れた心と体を休ませ、体内リズムを整えることができます。そして、睡眠と深く関わっているのがメラトニンというホルモンです。メラトニンは眠りを促すだけでなく、私たちの体にさまざまな影響を与えています。
メラトニンとは?

メラトニンは、セロトニンから作られる体内ホルモンで、睡眠と覚醒のリズムを整える働きをしています。そのため「睡眠ホルモン」と呼ばれることもありますが、実際にはメラトニン自体が眠りを直接引き起こすわけではありません。体が光の量を手がかりに、「今は何をする時間か」を知らせるサインとして機能しています。
たとえば、日が沈んで夜になるとメラトニンの分泌が増え、自然と眠りに入りやすい状態へ導いてくれます。一方、夜間に強い光を浴びたり、日中に十分な日光を受けなかったりすると、メラトニンの分泌は乱れやすくなります。
研究では、メラトニンが不足すると睡眠トラブルにとどまらず、活性酸素が増加し、がんのリスクが相対的に高まる可能性があることが示されています。特に女性では、乳がんや心臓病のリスクが高くなる傾向が報告されています。
メラトニンが役立つのは、どんな人?

メラトニンは、睡眠時間が不規則で体内リズムが乱れている方や、加齢によりメラトニンの分泌量が減ってきた方にとって、助けになる場合があります。特に、交代勤務などで睡眠のタイミングが頻繁に変わる仕事をしている方は、寝つきをサポートする目的で取り入れられることがあります。また、視覚障がいなどで光刺激を受けにくい方や高齢の方、日中も屋内で過ごす時間が長い会社員なども、メラトニンの恩恵を感じやすいとされています。このようなケースでは、入眠までにかかる時間が短くなったり、睡眠時間全体が伸びたりすることで、睡眠の質が向上し、日中をより活動的に過ごせるようになることが期待されます。さらに、短期間の使用であれば時差ボケ対策としても有効で、飛行機移動後にメラトニンを摂取した人は、摂取しなかった人に比べて新しい時間帯への適応が早かったという研究報告もあります。
メラトニンは体にどんな影響を与える?
メラトニンは、睡眠に関わるホルモンとして知られていますが、それ以外にも体にさまざまな働きをもたらすことが分かっています。研究では、骨密度の低下を防ぐ作用が期待されているほか、細胞の損傷を抑えることで、体の老化や不調の進行を緩やかにする可能性が示されています。また、抗炎症作用や抗酸化作用を通じて心臓の健康を守り、血圧を下げたり、コレステロール値の改善に寄与したりするという報告もあります。さらに精神面においては、不安を和らげ、痛みを感じにくくするなど、心身のバランスを整える役割も果たすと考えられています。
メラトニンの正しい摂り方

- 医師または薬剤師への相談:メラトニンは脳に直接作用する成分であるため、摂取を始める前に医師や薬剤師に相談することが望ましいでしょう。現在服用している薬との相互作用がないか、肝機能に問題がないかなどを、あらかじめ確認しておくことが大切です。
- 推奨される用量とタイミング:メラトニンの適切な摂取量は個人差がありますが、アメリカなどで一般用医薬品として販売されているメラトニンの場合、一般的には0.3〜5mg程度が用いられています。一方、医療機関で処方される徐放性製剤では、2mgに用量が統一されています。メラトニンは服用してすぐに強い眠気を引き起こすものではなく、自然に眠りに入りやすい状態を整えることを目的としているため、摂取のタイミングは就寝の1〜2時間前が目安とされています。特に徐放性製剤の場合は、成分がゆっくりと放出されるため、就寝の約2時間前に服用することが推奨されています。
- 継続的な摂取:メラトニンは、個々の状況によって使い方が異なります。高齢の方の場合は、長期間にわたって使用されることもありますが、時差ボケなど一時的な睡眠の問題を目的としている場合は、症状が改善した段階で中止するのが望ましいとされています。注意したい点として、メラトニンはホルモンであるため、数日だけの短期的な使用よりも、2〜3か月程度継続して摂取することで、睡眠リズムがより安定しやすいとされています。また、毎日できるだけ同じ時間に規則正しく摂取し、体内のメラトニンレベルを一定に保つことが重要です。
- 個人差:体質や反応には個人差があるため、メラトニンを初めて摂取する際は、少量から始めて効果や副作用の有無を確認することが大切です。そのうえで、必要に応じて用量を調整していくとよいでしょう。
- 副作用や相互作用:メラトニンの副作用は比較的少ないとされていますが、場合によっては眠気、頭痛、胃腸の不調などが現れることがあります。また、メラトニンは肝臓で代謝される他の薬と相互作用を起こす可能性があるため、すでに別の薬を服用している場合は、事前に医師へ相談したうえで使用することが重要です。
食事から摂るメラトニン
- 牛乳:メラトニンの前駆体であるセロトニンの合成に必要なトリプトファンやアミノ酸を含んでいます。
- ピスタチオ:天然のメラトニンを含んでおり、トリプトファンをメラトニンへ変換するのを助けるビタミンB6も豊富に含まれています。
- タルトチェリー:メラトニンの含有量が高く、抗炎症作用のある成分も豊富に含まれています。
- マグロ・サーモン:ビタミンB6、オメガ3、ビタミンD、マグネシウム、メラトニンが豊富に含まれています。
- オーツ麦:トリプトファンやメラトニンの優れた供給源で、ミネラルや食物繊維、ビタミンB群も豊富に含まれています。
- トウモロコシ・きのこ類:トリプトファンや天然のメラトニンが豊富に含まれています。
ただし、食品にメラトニンが豊富に含まれていても、調理方法や体質によっては体内での利用率が低く、十分な効果を感じにくい場合もあります。そのため、食事から得られる影響には個人差が大きいと言えるでしょう。
ここまで、メラトニンがどのように快眠をサポートするのか、そしてその取り入れ方についてご紹介してきました。それでもなかなか眠れないと感じる方は、もうひとつの選択肢として、科学的なサウンドで眠りへ導くナイトリーを試してみてはいかがでしょうか。しっかり眠り、しっかり休むための新しい習慣を、ナイトリーとともに、理想の眠りを、ぜひ体験してみてください。
