Main image

夜中のトイレ覚醒、その原因は?

3 min

寝る前にトイレに行ったはずなのに、布団に入るとまた尿意を感じてしまう――そんな経験はありませんか。 もし思い当たるなら、「過活動膀胱」の可能性があるかもしれません。

過活動膀胱は、膀胱の筋肉や排尿に関わる神経の働きに乱れが生じることで、尿意を感じる回数が増えたり、我慢しにくくなったり、夜中に何度もトイレに起きてしまったりする病気です。

寝ている途中で尿意を感じて目が覚めた様子

女性に多い尿もれ(尿失禁)

過活動膀胱は、尿失禁の一種である切迫性尿失禁にあたります。¹ 切迫性尿失禁とは、膀胱の機能に異常が生じることで、突然強い尿意に襲われ、我慢できずに漏れてしまう状態を指します。そのほかの尿失禁には、「腹圧性尿失禁」と「混合性尿失禁」があります。 腹圧性尿失禁は女性に最も多くみられるタイプで、くしゃみや咳、縄跳びなどで腹圧が高まったときに尿が漏れてしまう症状です。

そして、腹圧性尿失禁と切迫性尿失禁の両方の症状がみられる場合を「混合性尿失禁」といいます。

男性に起こりやすい前立腺肥大症

男性の場合、40代後半から臨床症状が現れ始め、50代以降に前立腺肥大症を発症することがあります。 前立腺肥大症は、尿道の周囲にある前立腺が過度に肥大し、尿道が狭くなったり閉塞したりすることで排尿に支障をきたす疾患です。男性の排尿障害の中でも、最も頻度の高い病気とされています。

夜尿症は成人と小児に分けられ、頻尿、尿意切迫感、切迫性尿失禁、尿線途絶(途中で尿が途切れる)など、さまざまな症状を含みます。これらの症状が複数みられる場合を「多症候性成人夜尿症」といい、夜間に1回以上目が覚めて排尿する夜間頻尿のみがみられる場合は「単一症候性夜尿症」と呼ばれます。²

前立腺肥大症は命に関わる病気ではありませんが、患者さんの生活の質(QOL)を低下させ、大きな不便をもたらす疾患です。日常生活にもさまざまな制約が生じます。例えば、2時間以上席を立てないような場を避けるようになったり、夜中に何度も目が覚めたり、就寝前に水分を控えたりと、不便を強いられることがあります。命に直結するわけではないものの、突然の尿意による失敗は強い戸惑いや羞恥心を伴います。

その結果、自宅にいても常に緊張感を抱えたり、自尊感情が低下したりするなど、精神面にも影響が及ぶことがあります。こうした状況が続くことで、うつ症状を引き起こす可能性も指摘されています。また、2017年に行われた研究では、年齢やストレス指数が高いほど前立腺肥大症の発症リスクが高まることが示されています。

尿失禁と前立腺肥大症の診断

医師は、前立腺肥大症などの症状が疑われる場合、できるだけ早めに医療機関を受診することを勧めています。医療機関での診断は、尿検査、残尿量の測定、排尿回数や尿量を記録する排尿日誌の作成などによって行われます。さらに、必要に応じてストレステストやQ-tipテストが実施されることもあります。

ストレステストは、排尿後に仰向けの姿勢で咳をしたり腹部に力を入れたりして、尿が漏れるかどうかを確認する検査です。Q-tipテストは、消毒した綿棒に潤滑剤を塗布し、尿道から膀胱の入り口付近まで挿入したうえで、いきんだ際の綿棒の動きを測定し、尿道の機能を評価する検査です。また、これらの疾患と便秘が併存している場合には、便秘の治療を優先することが大切とされています。³

尿失禁と前立腺肥大症に役立つ生活習慣

いくつかの生活習慣を意識することで、症状を大きく和らげることができます。

まず、1日あたり約1〜2リットルを目安に、適切な水分を摂取することが大切です。過剰に水分をとると排尿回数が増えてしまうため、適量を保つようにしましょう。一方で、水分が少なすぎると尿が濃くなり、膀胱を刺激する原因になることがあります。また、カフェインやアルコール、炭酸飲料、香辛料の強い食べ物など、膀胱を刺激しやすい飲食物は控えめにするのが望ましいでしょう。 さらに、過体重や肥満の場合は、体重によって膀胱に負担がかかり、十分に尿がたまっていなくても排尿障害が起こることがあります。そのため、適正体重を維持することも重要です。

次に効果的な方法には、膀胱トレーニングと骨盤底筋トレーニングがあります。これらを組み合わせることで、症状の改善がより期待できます。 膀胱トレーニングは、まず排尿の間隔を把握することから始めます。現在の排尿間隔を確認したうえで、その間隔を少しずつ延ばしていき、目安として30分ずつ延長していくことがポイントです。最終的には、1日の排尿回数をおよそ7回程度に保つことを目標とします。ただし、無理に長時間我慢しすぎると膀胱炎を引き起こす可能性があるため、注意が必要です。 ケーゲル体操は、骨盤底筋を強化するための運動です。肛門や尿道周囲の筋肉を意識し、締める・ゆるめる動作を繰り返します。仰向けに寝て膝を立てた姿勢で行い、骨盤底筋を締めながらお尻をゆっくり持ち上げ、ゆっくり下ろす動きを組み合わせる方法もあります。これらの運動は、排尿筋の過剰な収縮を抑える働きがあり、症状の改善に役立つとされています。

尿失禁と前立腺肥大症の治療

膀胱トレーニングによって症状が緩和していく過程を描いたイラスト

生活習慣の改善や行動療法だけでは症状が十分に改善しない場合、薬物療法や手術が検討されることがあります。切迫性尿失禁と診断された場合には、抗コリン薬やβ3受容体作動薬が一般的に処方されます。これらの薬剤は膀胱の排尿筋を弛緩させることで、強い尿意(切迫感)を抑え、膀胱機能の改善を促します。

手術療法としては、中部尿道スリング手術、経閉鎖孔テープ手術(TOT)、単一切開式ミニスリング手術などがあります。多くの術式は体への負担が比較的少なく、回復期間も短いため、患者さんは比較的早期に日常生活へ復帰できるとされています。⁴

ナイトリーは、夜中に目が覚めてしまっても、再び深い眠りへと戻れるようサポートします。モノラルビートが、健やかな睡眠習慣づくりをお手伝いします。 もし今夜、ちょっとした体のお悩みで眠りづらいと感じたら、ナイトリーがお役に立てるかもしれません。

皆さまの心地よい眠りを、ナイトリーは応援しています。

テーマ
参照
      Choi, J. B. (2010). Female urinary incontinence. Korean Journal of Family Medicine, 31(9), 661–671.
      Song, M. K., & Jin, H. M. (2017). A study on the association between psychosocial stress and benign prostatic hyperplasia. Korean Journal of Wellness, 12(1), 545–552. https://doi.org/10.21097/ksw.2017.02.12.1.545
      Park, S. H., Kang, C. B., Jang, S. Y., & Kim, B. Y. (2013). Effects of Kegel exercise on the prevention of urinary and fecal incontinence in pregnant and postpartum women: A systematic review. Journal of Korean Academy of Nursing, 43(3), 420–430.
      “I Urinate Too Often.” Types of Urinary Incontinence and Treatment Methods, Severance Hospital Health Column.
この快眠レターがお役に立てましたか?
夜中のトイレ覚醒、その原因は? - 睡眠研究所 | ナイトリー🌙